「ルールは簡単。このジェンガを崩さないように順番に引いていくだけ。でも、それだけじゃ面白くないから引くたびに自分の本音を一言ずつ言っていくことしよ。......んでもって、もちろんこれを崩した人が負け。分かった?」            



.......さぁ、始めようじゃないか





















































































BALANCE GAME

再ゲームを唐突に申し込んだ張本人である男の視点


















































































........まぁ、ぶっちゃけ、俺は嘘をついた。いきなり何かって?俺が、負けたままで終わりたくないって話のこと。別に、俺、負けたまま、終わっても、いい....とまではいかないけれど、別にそんなこと構わない。また、それを糧にして、頑張ればいい話だけなんだからね。



俺は、テニスではいつも、そうやってここまで来た。頑張って、でも、負けて、それを反省して、頑張って、でも負けて....え、いや、負けてばかりじゃないけどね?だけど、俺にとって、負けるということは、怖いけれど、必要なこと。いつまでもバカな勘違いから、目を覚ますために。



確かに、負けるのは本当に悔しいし、嫌なことは嫌なんだよ?でも、それが後の自分にとってプラスになるのなら...それは無駄なんかじゃない



         コンナコト
じゃあ、何で、最終遊戯をやろうと、言い出したのかって?........答えは簡単。



俺は、このままじゃ嫌だから。これからを、作りたいって、思うから。...勝敗に捕らわれてちゃ前に進めない。...だけど、俺は、前に進みたい。自分勝手とか、我侭だとか、そう思ってくれてもいいよ。事実なんだから....



あと、もう1つの理由は、ケジメってやつをつけたかったから。曖昧なままでなんか、終わりたくない。てか、納得できない。



もう、彼女の想いは知っているけど、俺の想い、彼女に伝えてないし?俺の大切な幼馴染の気持ちをまだはっきりと真実だと言えないし?もし、それが事実だと仮定するとして、俺の想い人の想い人は、どんな想いで俺を見ていたのかも、分かんない。そんなままで、終わっていいのか?俺?気付いてないことばかり、残したまま、終わらせる。負けることより、俺はそっちの方が数千倍も嫌だよ、そんなの



だから......





































「.......面白そうじゃん。あたし、やるわ」































このの言葉にどれほど、俺は安心しただろう?とにかく、安心した。だって、みんなが来るのを待ってる間、本当に不安だったんだ。もし、こんなことやりたくないって言われたらどうしようって。こんなこと、やるだけ無駄だ、と冷たく言いのけられたら.......うん、それが怖かった。



そんなことを考えると、キリがなくて、どこまでも、怖くなって.....だけど、大丈夫。そんな思いを捨てよう。がこう言ってくれたから。大丈夫、大丈夫、そう自分に言い聞かせて、口元を上にあげた。








「......良かった。ならそう言ってくれると思ったー」
「当たり前。....望むところなんだから」
「わお、闘志溌剌。怖えー」
「まだまだ序の口よ。.......ところで、周助とは?」








俺がそう言うと、も同じく口元をあげてニヤっと笑った。それが、とても嬉しくて。嬉しくて。笑ってくれたことが嬉しくて。俺は、はやる気持ちを押さえるのに必死だった。....でも、のその言葉を聞いて、我に返った。そして、逸る気持ちを引き締める



......そうだ。がOKを出してくれたけど、や不二の返事はまだだった。安心するのはまだ.....早い。そう思うと、また先ほどの不安が込み上げてきた。何故なら、と不二はの表情が固まったからだ。不二は表情を動かさず、ただ、静かにそこに立っており、は、驚きの表情を浮かべた後、すぐにおどおどと何もない周りを見渡した。.....やっぱり、いきなりすぎたかな?2人は、返事に困っているように見える。だけど......










「........分かった」
「うん.....」












不二はどこか諦めたように、苦笑し、はこくんと頷いて、そのまま顔をあげることはなかった。......本当に申し訳ない気持ちになる。俺は、その気持ちから、目線を揺らがせる。すると...と目が合った。何故か反射的に、目を反らすように前を向いた。....うわぁ、本当カッコ悪い、俺。これは、もう苦笑するしかない。本当にごめんな、と心の中で謝りながら


は、俺が用意したイスをひき、ドサっと座った。それに続くかのように、も不二も、イスに座る。あ、俺はもともと机の上に座ってたからね。....こうして、4人で向かい合って、感じた気持ちは、それぞれあると思う。共通していることは、目の前の標的を見据えていると言うことだ



俺が、さっき、積み上げていったジェンガを










「...........じゃあ、始めようか」








俺はゆっくりとそう言った。これが、ゲームの始まりの合図





















































「じゃ、まず俺からね!.....本当にごめんな」








俺はそうはっきり自分の番だと宣言して、ジェンガに手を伸ばした。そして、抜く。まだまだ余裕で倒れる気配はこれっぽっちもない。びくつかせずに、ジェンガを抜くことが出来た。ちょっと、安心.....でも、気を引き締めないといけないよなっ。この油断が命取りになって、ジェンガを崩してしまうかもしれない。俺達もそれに気付かず、油断していたから...崩れてしまったのだから








「って、何よ。いきなり....あたしだって...ごめんだよ」








は、いつもの調子で、言う。そして、ジェンガに手を伸ばす。そんな、が言った言葉は俺と同じ言葉。そう言ったは、俺と同じ気持ちなのかもしれない。『ごめん』を言う理由なんて、俺が『ごめん』を言った理由ぐらいしか、思い浮かばないもんね。...思い浮かばないだけかもだけど








「どうして2人が謝る必要があるの?...謝らなきゃいけないのは間違いなく僕でしょ?」








不二は淡々と、そう言った。その表情は、綺麗な表情を浮かべたまま。不二の言葉には、動きはないけれど、その言葉の意味から、不二だって、俺と同じ気持ちなんだってことが分かった。不二の言葉に動きの理由がないことはそこにある。.....不二は、自分を責めすぎているんだ。だから、自分1人でその罪を被ろうとしてる。俺が謝る必要がないはずないのに








「違う。一番謝らなきゃいけないのは...私。本当に.....ごめんなさい」








は、消え入りそうなぐらいか弱い声でそう言った。でも、ジェンガを抜く指には、俺の指にはない力があるように思えた。しっかり目の前の標的ものを掴み、最後まで気を抜くことなく、その指には力が込められたままだということが、俺の瞳でもバッチリ分かる。そう思うのは、の「ごめんなさい」に込められた気持ちも、強いから、なのかな?はっきりとはわかんないけど...でも、1番謝らなきゃいけないのは、なんかじゃない、それは確かだ








「....何だよー。みんな、最初に言う言葉は同じってこと?」








が1番、謝らなきゃいけないのなら、俺は、どれだけ謝らなきゃいけないだろう?そんな途方のない考えが俺の頭を支配する。キリのない無限の世界に閉じ込められそうになる...けど、今はそんな場合じゃないんだな。俺は、そう思い、苦笑気味でそう言った。みんなが一緒の気持ち、だということに、変に安心したから苦笑が出てきたのかもしれない








「みたいだね。少なくともあたしはそうよ。最初に言う言葉だけは『ごめん』って決めてた」








そっか、は、そうだったんだね。俺も、そうだったように、もそうだった。ただ、俺が最初だったから、俺が最初にその言葉を言っただけ








「僕も。....ただ、謝って許されるとは思わないけど」








そう言った、不二の表情は、とても寂しそうだった。謝っても許されるとは思えない、なんて...別に、不二は謝っても許されないことをしたワケじゃないだろ?それなのに、どうしてだ?その疑問が俺の中で強く残った








「うん。そうだね。.....でも、それでも謝りたい」








謝りたい、というは、どれだけ、苦しんだんだろうね?俺の知らないところで、俺が知らないくらい苦しんだ。謝っても許されないって分かってても、謝りたいと思う気持ちを抱くは....今、複雑な思いを抱えている。俺は、そんなを....守ってやれなかったんだ。......最悪だ。無神経なのは、俺だけか?








「......俺もみんなと同じだけど。謝ってたらキリがないから、別のことにしない?」








だけど、俺は先ほど気付いた自分の無神経さを謝ることを堪えた。そう思った理由は、ただ1つ。謝ることはキリがない。このまま、いくと、ずっと謝るだけになっちゃうかもだ。....でも、それじゃいけない。俺達には、謝ること以外にも、本音をぶつけなきゃいけないことがたくさんある








「あ、それは一理アリね。ってか、何を言えばいいのさ?」








は、そう問い掛ける。俺の番じゃないけど、次が俺の番だったら、きっと、俺はこう言ってた。『何でも言いたいことを言えばいいんだよ。言葉が繋がってなくても、上手くいえなくても、とにかく自分の気持ちが伝われば、それでいいんだよ。』って








、僕に言いたいこと山ほどあるんじゃないの?......英二も、も」








......不二との間には、何かがあったな。そして、これは、だけじゃなく、俺やにも言ってるんだよね?








「私は....言いたいことありすぎて、今は...言えない」








俺も含めて、みんな、言いたいことがないんじゃなくて、と同じで言いたいことがありすぎるんだ。どれから、言おうか、迷ってる。自分の気持ちを纏めるのに丁度いい言葉を探してる。俺も同じだから、だから、そんな悲しい表情をしないで?








「俺は...不二に謝りたかった。俺の無神経さが不二を傷つけてしまってたこと...」








うわ、自分で謝るのやめて、別のことにしようって言ったくせに。でも、不二に対して言いたいことはこれくらいで、ってか、それ以外に思った言葉はとてもじゃないけど、黒すぎて、言えないよ。『に好かれてるお前が、羨ましくて羨ましくて、たまらなかった。』だなんて








「あー、そうね。周助に特に聞きたいことがあった。周助、どうしたの?」








あ、やっぱり、俺のさっきの直感は正しかった。この2人には、何かがあったと言うこと








....どうしたって何を聞いてるのか分からない。それに、英二。英二は無神経なんかじゃない。僕は英二に傷つけられたんじゃなく、勝手に英二に対して妬みの気持ちを抱いてただけなんだよ。....あと、。ゆっくりでいいから...」








不二はそれぞれの言葉を受け止めて、そう返した。すげー、かなり器用だ。それに、優しさも忘れない。俺を無神経じゃない、って言ってくれるなんて。無理して言わなくてもいいのに....。それに、妬み...?どうして、不二が俺を妬む必要があるんだろ?それは....もしかしなくとも、そういうことなのか?が俺のことを、って話を事実だと裏付ける、ものなんだろうか?い、いや、自惚れるのは、止めよう。不二が俺の何に対して、妬んでいるのかは知りたいけど............それに、仮に不二が俺のことを妬んでたとしても、俺のほうが不二のことを妬んでると思うね。ほら、今だって。に、そんな言葉をかけてあげられる、なんて...俺だって、そんな好きな子にそんな言葉をかけてあげられる男だったら、良かったよ








「....ありがとう。周ちゃん...やっぱり優しいね。優しいのは...英二にもにも言えることだけど。」








今、は、すごく優しい表情をした。その表情に、俺の胸をドクンと高鳴る。ほら、これだって、俺の妬みの方が、不二の妬みより、遥かに醜い。にこんな表情をさせることの出来る不二が羨ましくて、羨ましくて、たまんない。








「妬み?...ああ、それはぶっちゃけ俺もだから。プラスマイナスゼロでなしにしよう..?...も十分優しいよ?だから俺は......。うん、ごめんな。本当に」








もし、不二がいいのなら、俺の我侭を聞いて欲しい。プラスマイナスになんてできないけれど、そういうことにしておいて欲しい。......じゃないと、俺、どこまでも不二を妬んでしまう。そんなの、もう嫌だから。我侭な俺を殴ったって、どんな罵声を浴びせたって構わない。その我侭を聞いてくれるのなら.....。それに、は優しい。だからこそ、抱え込まなくていいものを抱え込んでしまったんだ。謝らなきゃいけないのは、抱え込まなくてもいいよ、との一言を言ってあげられなかった俺。ってか俺、また自分で言ったくせに、それを破っちゃったな








「周助なら分かると思ってあえて言わなかったんだけど、ね。単刀直入に言うわ、どうしてあたしを攻撃の的に絞ったの?....ちなみにあたしは自己中で優しくないからね?」








だって、本当は自己中で優しくない.....はずはない。あのとき、俺に、ああ言ってくれたは、とても優しい、と思った。自分のことしか考えてない人間に、あんな言葉、言えるはずはないから。優しい人は、自分のことを優しくない、って言うんだね








「英二、残念だけど僕の妬みの方が黒くて、プラスマイナスゼロになんてできないと思う。それに...、攻撃してるつもりはなかった。ただ....自分を必死に守ってたのは事実。......そんな自分だけを守る奴なんかに優しいって言葉は不似合いなんだよ、








やっぱり、プラスマイナスにできるわけ、ないか。でも、不二の妬みの方が黒い、なんてことは絶対にない。不二は....俺のことを思い違いしているのかもしれない。俺のほうが、綺麗な人間だって。実際、逆なのに。それに、また。不二はそうやって自分を悪く言う。優しいから、こそ、自分を責めてしまってるのか?自分を責めようとしたくない俺は、優しくないってことか。いや、うん、まあそうなんだけど。でも.......自分だけ優しさがないのって、悲しいよ。優しさの持ち方、誰か教えてくれない?








「そんなことないもん。似合うとかそういうのじゃなくて、本当にみんな...優しいんだもん。英二は謝る必要はないよ。謝らなきゃいけないのは...私のほうだから。それに....は自己中なんかじゃない。だからこそ...自分を守ろうとしなかったんだよね?」








...........みんな、の中に、俺が含まれないってことは、すごく寂しいかも








「......話変えて悪いけど、なんか、もしかして俺の知らない所でいろんなことあったんだ?」








俺は、そんな悲しさや寂しさに耐えられなくて、話をころりと変えた。要は、逃げたってワケ。ごめん.......俺だけ、逃げることをして。遊戯をしようと言い出したヤツが、逃げてどうする?って話。ああ....俺って、なんか矛盾してない?.....してるよね








「そうみたい。あたしも知らないこと、たくさんありそうだわ。」








も、俺の意見に納得する。うん、きっと、たくさんあるね。知りたい、と思っちゃうね








「僕もそう思う。まぁ、僕の場合周りを見てなかったとも言うけどね」








俺だって、周りを見てなかった。自分のことに必死だったんだ








「....全部、私の思ってること言われちゃったよ」








この自分の中から溢れそうなこの感情を、どうやって、カタをつけようか、そんなことしか頭になかった








「さぁ、そろそろみなさん自分の気持ち言う頃じゃないですかー?もうグラグラしてるし」








そして、その感情は、今目の前にあるジェンガをこんなにも蝕んできた。....そう、そろそろ








「もしかして、それが狙いだったの?英二。」








言うべき時が来た。ジェンガが崩れそう、触ってもないのにグラグラしてる.....それが合図。俺が狙ってたのは、この瞬間。.....と言えば聞こえはいいかな?








「なるほど、ね。一番の本音を言わせたかったんだ?...で、言いたかったんだ?」








不二には何でもお見通しか。ちぇ、つまんないの.....でも、当たってるよ








「.......うん。全ての始まりの根拠のことだよね?」








根拠をカタチにしたくて、でも、できなくて。そしたら、もう遊戯は終わってた。......もう、言わないまま、終わるのは嫌だから。言わないまま、終わらせたくなかったから。最終遊戯を申し込んだ理由はここにあったんだ








「そう。.....俺から言わせてもらうと....俺は、が好きだよ」








..........『好き』








「あたしは、そんな英二が好きなんだけど?」








その二文字を言いたくて








「僕はそんなが好きだ」








    ゲーム
こんな遊戯を申し込んだまでだよ








「.........私は....そんな周ちゃんが好き」








無茶苦茶なことは分かってる。自分自身も、無茶苦茶だったと思ってる

















































でも、そう思うことは、理屈じゃないんだ

































































「わぁ、見事にバラバラじゃん。なんか、ここまでくると可笑しいね」








俺はふっと、笑ってしまった。何でだろう?でも、ほっと温かい気持ち、なんだ、今。今なら、崩れそうなジェンガだって、簡単に......あ、抜けちゃった








「....そうね。本当、可笑しい」








も俺につられたのだろうか?クスクスと、笑い出した。その笑い声は耳に響いて、とても心地良い。.....これでこそ、だ。それに、もすごい。いとも簡単にジェンガを抜いてしまったのだから








「....よくこんなに上手く出来たもんだよね。...って、、泣かないで」








不二も笑う。いつもの綺麗な微笑みを浮かべて。確かに、不二の言うとおり、上手く出来すぎだと思う。だって、こんなにも矢印がかみ合ってないんだよ?本当.....笑うしかないよね?って、わ!.....?








「.....ごめ....で、でも、何か、ほっとしちゃって....」








はそう言って、涙を拭っていた。の綺麗な瞳から溢れるのは、綺麗な涙。泣かないで、って思うけど、思いっきり泣いて、と思う自分がいる。泣いて、泣いて、泣いて、そこで得るものってとっても清々しく爽やかなものだから。それは、次へと繋がるもんね








「ってか、もうグラグラしてて崩れそうじゃん。....言い出しっぺが負け犬かよ」








って、うわー........。俺は、目の前のジェンガを見て、言葉に詰まった。だって、これ.....絶対崩しちゃうよ、マジで。ってか、どこ引けばいいの?って話だよ。....ったくやられたなぁ....。なんて、思ってるけど、実際、俺の表情は笑ってるんだろうなぁ、なんて。......だって、もう負けることは怖くない。もう、言いたかった二文字を言ったからさ








「あー、もういいよ。負け犬で。だから、ごめん、ルール破りでもう一言言わせて」








でも、さ?もう一言だけ言わせて?もう言いたかった二文字は言ったけど....でもね?でもね?最終遊戯を申し込んだのには、理由があるんだ















































「俺らって、崩れたままなの?」


















































崩れたままなの?って聞いたけど、本当は、そんなのイヤだったんだ



もう一回、やり直せることなら、やり直したい



もう二度と、終わった遊戯はやり直せないのは、分かってるんだけど....



でも、そんな望みを捨てきれない



    ファイナルゲーム
俺が、最終遊戯を申し込んだ理由はそこにもあった



また、戻れるんじゃないかっていう期待が、どこかにあったんだ......






俺は、ごくりと何かを飲み込んで、手を伸ばす



もう逃げないし、怖がらない



 コレ
ジェンガを倒すことを恐れない



触れることも、ね



............よーっし、狙いは定まった



うん......抜くよ?










































ガッシャァーン






























































「「「「あ」」」」









ん?俺の番のはずなのに、手が重なった?



それと、ともに、声も重なった



重なる声は、何とも頓狂な声で



重なる手は、俺、、不二、、それぞれの手



.............今、一体何が起こった?














「.......これって、もしかして」

「そうね。みんな、考えることが同じだったってことかもね」

「それに....英二だけ、負けさせないよ」

「うん、今、やっと気付いたしね」














そっか、そっか、そっか、そっか!



俺は、何だか、とても心が軽くなったような気がした



たぶん、みんなと一緒に笑えたから、気じゃなくて、本当に軽くなったんだろう



........なーんだ、みんな、俺と同じ考えだったんだ



そうじゃないと、ジェンガを崩さないよね?



だって、ここまで派手にジェンガを散らすことなんて、しないもんね



......今、俺達は、何か大事なものをこの手で掴んだんだ






ちらりと横目で見た、窓の外は、暗くて、今日が終わることを示している



でも、その暗い空の向こうには、明るい明日が待ってるんだよ



だって、また空は明るくなる



そっから、また1日が始まるんだ









それは、俺達と同じ


























「.........崩れたまま、ってのは、俺たちが、怠けてたんだね」
「本当。どうして、気づかなかったんだろう?」
「考えてみたら、本当にごく単純なことだよね。...だから、気付きにくかったのかもしれないけど」
「でも、気付けたから、それはそれでいいと思うよ」









              アシタ
俺達には、また新しい遊戯がある



だって、ジェンガは崩れたままじゃないんだから



崩れたまま、っていうのは、ただ単に積み上げる作業を怠っただけで



その作業をすれば、始めることが出来るんだ



              ゲーム
また、俺達だけの新しい遊戯を
















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