「わゎ!?!?!?」
「...........ZZZZZZZZ」


ああ、あたしのバカ!ドジ!
持っていたゴミ(要らなくなった書類等)散らかったじゃん!!

.....ってこの人
もしかして.......?


















腕 自 慢 の 副 会 長 と 眠 り の 男



















そもそもこういうことになったのは
またもや
会長が押し付けたからである。







「ってか会長も働いてくださいよ!!」
「何で
俺がそんなことしなきゃいけねぇんだよ?
生徒会長だからですよ!生徒会室の掃除ぐらいしても罰は当たりませんってば。」
「こういうのは副会長であるお前の仕事だろ。」
「そりゃあたしも仕事の義務がありますが、貴方にも義務がございますよっ。」
「うだうだ言ってねぇで、手を動かせ。」
「はーい.....って
何であたしだけなんですか!!







以前、生徒会室がすごく汚いとのことを申し上げたかと思います。
それが悪化し、もう掃除しなきゃならないほど汚くなりまして、今にいたるというのです。
あたしは
汗水流して掃除しているのに、会長はそれを見学
けれどまぁ、言ってみればあたしにとって
日常茶飯事的な感じですな。はい............会計の方も書記二名の方々も来てくださっておられないし
必然的に掃除するはめになるのはこの副会長で一番年下のあたし
会長!やっぱりあたしを副会長に任命してよかったですね。
こんなに貴方に尽くすのってあたしぐらいじゃないですか。





そしてあたし
手にはホウキとホコリを叩くやつ、あとちりとりも欠かせません
マスク、三角巾はもちろん着用して黴菌対策完璧
おまけに長袖の割烹着を着れば、もう何も怖いものはありません!





どこからどう見ても掃除のオバサンのようで、若さとプライドを捨てております実はまだ若さ溢れる年頃、でございまーす








「はぁー....。何か気狂ってきそうです.....。」
「直してやろうか?」
結構です。あたし、一応女の子ですよ。」
「ふん、そんなの分かってらぁ。」
「どうもありがとうございます!」










本棚に溜まったホコリをパタパタと払い
下に落ちているゴミをサッサッサッと掃く。そしてちりとりで取る。ゴミ箱に捨てる。


こんな単純作業ですが、これを何回もやっていると
さすがのあたしも気が狂いそうです。
まぁ、元からだろって言われたら反論の余地はないですが。


ってか、会長
直してやろうかと親切な言葉をかけてくれたのはとっっっっても嬉しいんですが
何故、手の骨を鳴らしながら言うのでしょーか?どうやって直そうというのでしょーか?
あたし、痛がりなんでいたいのはいやですよっ。絶対に
だからピアスなんてもってのほか。つけてみたいって思うけど、耳に穴をあける行為なんて
考えただけで.....痛くなってくる。
こんなあたしはピアスを開けてる人を心から尊敬するやつです!



........ってどうでもいいとして
とりあえず、会長があたしを女の子だって分かってくれていて嬉しいです。
ありがとうございます!










「なぁ、。」
「何ですか?
1人ゴージャスに座ってお茶を飲んでいる生徒会長様。」
「お前年幾つだったか?」
「......会長の年よりも1つ下です。」
「このカッコ見てる限り、
そうとは思えねぇよな。」
「え!
大人の女性に見えますか?」
ばぁか。それを通り越して、いい年したオバサンだろ。」
「そんな即答しなくても......って誰が着ろと仰いましたか。」
俺様。」
「だったらそんなこと言わなくていいぢゃないですかーっ!!!!」









いきなり、あたしに話し掛けてきてくれたから何かと思えば.......
それですかい。全く。
言っときますけど、あたしは会長より1つ年下で会長より1つ若いのは真実です。

年齢偽造とか留年とか一切していません。もちろん飛び級もしていません。

それに、今のあたしの姿が若々しくないのはもう承知済みです。
オバサンだって分かりきっているけれど、でも
やっぱり大人の女性じゃないですか。
オバサンだって立派な大人の女性なんです。
ってその前に着ろって言ったの会長じゃないですか!!
掃除する前、コレ着とけって言われて銀色の袋をあたしに渡してきたのは
どこですか
氷帝学園生徒会長跡部景吾様でしょ。
あたしは会長が言ったから恥をしのんできてるんですよ!?それなのに会長ったら....








「ヒドイ!会長の大っっっ.....」
「....何だよ。」
「大大大大大大大」
「だから何だっつってんだ」
「大大〜〜〜
大魔王!!!」
意味分かんねぇよ。っていうか、いつまで掃除するつもりだ?」
「あ...........あたし、頑張りましたねっ!!会長!褒めてくださいっ。」
「よくやった。」
「心がこもってないですねぇ。」










危ない危ない。
会長の大嫌いっていうところだった。
決して大嫌いじゃないからね。むしろ好きっ。きゃ、言っちゃった。
ってまぁ、自我に戻りまして。
『会長の』までで止めとけば、まだ言いようがあった。でも大嫌いの大まで言ってしまったから
あたしは大に続く言葉を必死に探す。

大好き....はおいといて、大....根は明らかに
可笑しいしキレられそうだし
大ホールなんて
全く関係ないし、大悲劇っ....て言うのだろうか?言わないだろう。
なんて必死に考えた末に出たのが
大魔王

会長。ごめんなさい。

あたしも自分で言ってて意味分かりません。
大帝王ならまだしも........
てそれがあった!




とか思っても後の祭り。
それでふと気づくと........生徒会室めちゃくちゃ綺麗じゃないですか。
いつの間にか綺麗になってるし、ちゃっかりゴミもまとめてある。
あたしの手、すっごくえらい!
黄金の手と自画自賛しとこうっと。








「さぁてっ、後はごみ捨てだけですねっ!」
「そうだな。
頼む、
「はい?」
「ごみ捨てに行って来い。」
「そんなぁー、あたし女の子で
か弱いんですよー?」
「女だということは知っているが、
か弱いなんて知らないぞ。
「痛いところつきますねー、会長。」
「ま、要するに俺はお前ならやり遂げるって信頼してるんだ。」
「..........寒いです。会長。」
「必死で作った俺の笑顔無駄にする気か?」
「行って来まーすっ!!」





今日は大収穫。
会長の笑顔が見れましたっ!



でも...........めちゃくちゃ怖いし寒いですよ、会長。
でもでも、そんな会長の頑張りを認めないわけにはいかないので




、会長より1つ若い副会長!!
今日も元気にこき使われまっす。














◇◆◇◆◇◆◇











「........前が......見えない。」




一歩。そしてまた一歩。
あたしはゆっくりと転ばないように慎重に歩く。
そうじゃないと、前が見えないので怖いんですよ。はい。
前に何があるか分からないので本当に怖い。
さっきだって
下克上野郎が「またこき使われてるのか。不憫な奴。」と言ってきたのに気をとられ、壁にぶつかりゴミをぶちまきそうになったからね。



ああ、本当に怖い。
右手にゴミ袋2つ、そしてもう一方の左手には山積みの本を持ちながら歩くのって冷や冷やするよ。全く。
女の子に持たせちゃいけないってば。こんなの。
これを持つことが出来てるあたしもあたしで
すごいけれど。
だってあたし、腕相撲だけは自信があるもん。この前だって....って
これを言ったら、ひかれると確信できるから言わないけれど






「っていうか、あたしゴミ捨て場までたどり着けるかなぁ.....。」







と不安に思いながら、あたしは歩く

部活中の生徒の視線を一気にあたしは集めてるけれどこの際無視。

あ、道をあけてくれたのはありがとうございます。

ってか生徒会室とゴミ捨て場って端と端にあるから距離あるっつーの。
しかもテニスコートの近くだから









「あ、またちゃんパシられてるん?」
「.........。」
「シカト?ちゃん冷たいなぁ。」
「ってか、ありえねぇ。お前の腕力。」
「腕力には自信がありますっ。」
「「おおっ。」」
「拍手なんて要りませんってば。」









なーんて声かけられもするし!!
ああ、もう!あたしのことはほっといて練習に励んでくださいなっ!
もうすぐ大会近いんですよね?
そしたら、あたしに構ってる暇なんてないはずじゃないでしょうか。
本当に.....って
うわゎ!?









「わゎ!?!?!?!?!?」












突然何かが足に当たって、要は何かにつまずいて
あたしはものの見事に転んだ。
といっても膝を少し打ったぐらいだったから、別は痛くなかったけれど
ま、問題は持っていたゴミを散らかしたことなんだけど!!





詳しく言うと、やけに大きな石があったのに気づかなかったあたしは
ものの見事につまづき、転んでしまって
ゴミ袋は何とか持っていたけれど(離せよ)、さすがに本は持ちきれなくて
思いっきりばら撒いてしまったんです。はい。





.............ってあれ?






「..........ZZZZZZZZZZ」
「......あのー.....。」






.................あれれ?
あたしが散らかしたゴミの下に何やら人らしきものがあるのは気のせいですか?
.....しかも







「........大丈夫ですかー?」
「.............。」
「芥川先輩!?生きておられますか!?」







ゴミの下敷きになっておられるのは、芥川慈郎先輩っぽいんですけど!?

いや、絶対そうだ。
色素の薄いカールした髪、華奢な身体、テニス部のジャージ
この条件に当てはまるのは絶対芥川先輩しかいない。



なんて言ってる場合じゃなくて、早く芥川先輩の上からゴミをどかさなきゃ!!
でも、返事がないってことは........いや、
生きててください!芥川先輩っ!!



とか思ってあたしは慌てて、芥川先輩らしき人の上のゴミを全部掃った。
もっと散らかしたとも言うけど、この際シカトしまして.....









「芥川先輩っ。大丈夫ですか!?」
「.............ZZZZZZZZZZ」
「ほっ、
顔は無事ですね。」
「.................誰....?」









良かった。
顔は無傷だった。
だって、芥川先輩ってあたし達の学年でも可愛いって人気があるし、その方の顔に傷を
つけたなんて、
リンチどころじゃ済みませんよ?
なので、あたしは安心する。
すると、むくりと。芥川先輩がいかにも寝たりないと言う顔をしてあたしを見てきた。



.........ってさっきまで寝てただけですか。

ま、眠そうでもお元気そうで何よりですっ。









「あ、あのです。えっと、起こしちゃってすみません!」
「あー.........。」
「えー...あたし、これで失礼するのでどうぞごゆっくり寝てくださいなっ!」
「.....あっ!!!!!」
「!?」
跡部の召使いのチャンだ!!
芥川先輩までそんなこと言うんですかー!
「じゃあ......何?」
副会長ですっ。」
「成る程っ。
跡部のパシリなんだね〜。」
「人の話聞いてましたか?」
「うん!もうばっちり!」
「........芥川先輩だから許しますね。」
「?」









ああ、この芥川先輩の屈託のない笑顔。
これを見れば、何でも許せちゃうって感じだよねー。
たとえ副会長をパシリと聞き間違われても、貴方なら許せます!!

それほど、貴方の笑顔素敵ですョ。はい。
さっきの会長の笑顔とは正反対。
モノに例えるのなら太陽と氷。ちなみにあたしはその周りを漂う空気ね。
何か....新鮮です。何となく。




だけど、目に付いちゃうよ。
散らかりすぎてるゴミの残骸








「じゃ、あたしはこれで失礼しますのでどうぞお昼寝の続きをどうぞっ。」







あたしはそう言って、ゴミを集める。まとめる。持とうとする。
芥川先輩はあたしにそう言われ、「うん、そうする〜。」と言い、寝転がり、昼寝の態勢に







と思いきや







「あ、そーだ。チャンも一緒にお昼寝しよー。」
「..........へ?」








バラバラとまとめたゴミがあたしの手から落ちる。地球の引力に引かれる。
って、今。
芥川先輩.......何言いました?
あたし、
若いけど耳が遠いみたいでよく言葉が聞き取れない。
今、ありえないこと言いましたよね?
..........おし、もう一回聞いてみようっと。












「ワンモアプリーズ?」
「オッケー。俺とチャンも一緒にお昼寝しよーって。」













...........
そんなさらりと笑顔で言わないで下さいな、芥川先輩
それって深い意味はないだろうけど.....あー、違う違う!!
芥川先輩は忍足先輩と違うんだってば。

でも、その真意は.......何でございましょーか?




















N  E  X  T

B  A  C  K