例えばこんな言葉
例えばこんな仕草
あたしに.......できるかな?
悩 め る 副 会 長 と 悟 り の 男
さて始まりました。
場所は生徒会室にて。
『跡部にパシリとしか思われてへん哀れなちゃんに、俺忍足の特別授業』
ネーミングセンスはイマイチだけど、あたしの為になる授業。
さて、最初に教えてもらえることは?
「でも、男といっても跡部に見てもらわな意味ないんやでな...。」
ふと、急に師匠がそんなことをおっしゃりました。
しかも、正論。
あたしは、会長に女としてみてもらいたいわけで他の男は...
別にいいんだよね。うん。
会長に女として見てもらえたら文句はありません。
「そうなんですよねー。他の男は....別にいいんですけど。ってもしかして難しいですか!?」
「うん。だって、あの跡部やもん。それに、ちゃん色気ないし。」
「師匠までそんなこと言うんですかー。」
「......跡部にも言われたんやな?」
「うわーん。師匠の伊達眼鏡ー!!!」
「伊達眼鏡のどこが悪いねん!!」
「っていうか、それより教えてくださいよー。」
「わ、分かったから胸倉掴んで揺らすのやめてや。」
「はい。お願いします!!」
「はー...苦しかった。」
ドキドキドキドキ
会長に女としてみてもらえるような方法はどんなのなのでしょう?
そして、それが会長に通用するでしょうか?
なんて後ろ向きな発言は致しませんから、ぜひ教えていただきたい。
あ、それと男の胸倉を掴む時点で女として見てもらえるわけないと言うのはお控え願いたい。
「と、とにかくまず俺に言えるのは、この世には二種類の男がおるねんな。」
「は?」
ごほごほとむせながら、師匠は言う。
......さっきのは師匠が悪いんだ。あんなあたしを傷つけるようなことを言うから!
そう。あたしは悪くない。悪いのは師匠に決まってる。
師匠が.......全部悪いわけではない...よね。はい。
ごめんなさい。とりあえず心の中で謝ります。
で、ところで師匠
二種類の男がいるというのはどういうことなんでしょう?
「何ですか、それ。」
「俺が思うに。ってことやで?もちろん。」
「はぁ....。」
「で、どういうことなんかというとな。この世の中には、素直な言葉を好む男と裏返しの言葉に惹かれる男がおるんや。」
「.....そうなんですか?」
「そうやで。ちなみに俺は後者の男なんやけど、鳳とかジローあたりは前者やな。きっと。」
「へぇー.....。」
ほぇー、なるほどなるほど。
そうなのね、男って二種類に分かれるんだねぇ...。
っていうか、師匠、結構悟ってますね。さすがです。
だてに『道頓堀の虎』と呼ばれた過去を持ってませんね。(本当度95%)
そして、ちなみに
会長はどちらのタイプなのでしょうか??
「じゃ、会長は....?」
「跡部はなぁ........。」
「(ごくり)」
「両方やな。」
「はぁ?」
.............どういうことなのでしょーか。
それって......例外ってことですかね。
ということは
師匠曰く会長は素直な言葉も好み尚且つ裏返しの言葉に惹かれる男ってことになりますよね?
そんなの...
「難しいじゃないですかー!」
「だから言ったやろ?難しいって。」
「それは、あたしの色気がないからだと思ってましたっ!」
「やっぱり自分で自覚してたんやな。」
「ほっといてください!.......あ、だけど..。」
「どないしたん?」
どうせ。色気なんてもの所持してませんよ。あたしは。
ほっといて下さい。そんなこと。
別にいいじゃないですか、色気なんて所持していなくても。
生きていければいいんです。
.......でも、会長を振り向かせることが難しいから損だけど。
.....ん?ちょっと待った。
あたし、今ふと疑問に思いました。
会長が素直な言葉を好み、裏返しの言葉に惹かれる男だと仮定しても
こっちのことの方が気にしなきゃ.....いけないじゃない。
「あたし、どっちの女なんでしょう?」
そう、あたしは素直な言葉を言う女なのか、それとも裏返しの言葉を発する女なのかということ。
だって、前者なのか?と聞かれても肯定したいけどできない。逆に後者なのか?と言われても.....詰まってしまう。別に裏返して言ってるつもりはないから。
さて、あたしはどちらの女なんだろうか。
「分かれへん。」
「そんなきっぱりと言わなくてもいいじゃないですか。」
「だって、分かれへんもん。....けど、俺から見たら....。」
「?何でしょうか。」
「やっぱいいや。」
「は?」
「とりあえず次にうつるでー。」
........師匠は何を言いたかったんだろ?
分からない。生憎眼鏡には仕掛けがないと言われても、仕掛けがありそうで...
あたしにはその仕掛けをみる度胸はない。
で、たぶん師匠はあたしが聞いても言ってくれないだろうから
あたしは追及しない。無駄なことはしたくない。
そんなことより、次の言葉があたしの聞きたいことなんです。
「簡潔に言うと、ふとした仕草やな。男が女を意識する時って。」
「具体的に言うと?」
「んー...例えばかぁ。可愛らしく首を傾げるとか...。少し上目遣いを使うとか?」
「........こうですか?」
「あと、振り返るとき髪がさらっと靡くとことか!」
「ああ、シカトですね。そうですね。どうせあたしはそういうキャラじゃありませんよっ!!」
「そんなヒクツにならんでも。」
それは、誰のせいだと思ってらっしゃいますか?
誰があたしをヒクツにしたのですか?
....そりゃ、自分が勝手にヒクツなっただけですが。
でも、でもですね。
自分のキャラじゃないと知っているのに、上目遣いを使ってシカトされたあたしの気持ちを分かってください。
......あー.....落ち込む。
だけど、そんな伊達眼鏡に負けるあたしじゃありません。
シカトが何だって言うんです?
そんなの気にすることじゃありません。
「じゃ、じゃああたしに出来る仕草とかあります!?」
「んー.....じゃあ、髪を耳にかける仕草とか?ちょっとやってみてや。」
「シカトするから嫌です。」
「今度はせぇへんから。」
「さっきシカトしたこと認めましたね?」
「いいから、はよやり。」
そうきっぱり言われたあたしは
おそるおそるやってみる。
やっぱり自分のキャラじゃないことをすると...自分が気持ち悪くなってくる。
でも、ファイトだ。あたし。
会長に女としてみてもらいたいんでしょ!!
「んー.......。」
「分かってますよ。あたしのキャラじゃないってことくらい。」
「誰もそんなこと言ってへんやろ。」
「そう顔に書いてあるじゃないですか!」
「決め付けられても困るんやけど。...っていうか、ちゃんのは何か違う。」
「そりゃそうですよ。あたしのキャラじゃ」
「そうじゃなくて。....何て言うんやろ?」
なんて言うんでしょう?
あたしにも分かりません。
けど、普通に髪を耳にかけるのではダメなんですか?
あたしのは何が違うんですか?.....やっぱ色気がないということでしょうかね。
「んー.......。」
「言葉でいえなかったら、師匠がやって見せてください。」
「俺かいな。」
「はい!お願いします!!師匠!!」
「んー.............こんな感じ.....やな。」
「...........。」
あたしが師匠に実践をお願いしてみると、師匠は快く実践してくださいました。
さすが、師匠。アナタはとてもいい人です。
やっぱり、アナタは女の子に人気のある素敵な素敵な殿方です。
ですので
あたしより、師匠の髪を耳にかける仕草の方が色っぽいのは気のせいじゃありませんよね。
「.....っていうか、師匠。女装したら、絶対に美人さんですよ。」
「おおきに。でも、俺そんな趣味ないから。はい、さっき俺がやったようにやってみ。」
「......こうですか?」
「ん、さっきよりはようなったな。でも、もうちょいこうやると...。」
「ああ、なるほど。こうするんですね。奥が深いです。」
「.....何やってるんだ?」
やっぱりあたしが師匠と呼ぶだけの事はある。
すごく、勉強になりました。師匠。
これで、あたしの魅力もアップしたらいいんですが....。
なーんて思っていると、声がした。
怒っているような、呆れているような、バカにしているようなそんな声。
......はい。そうです。
その声は、あたしのよく知っている人。
生 徒 会 長 の 跡 部 景 吾 先 輩
ふと、ドアの方を見ると
不審者を見るような目であたし達を見ている生徒会長の姿があった。
「あ、跡部。どこ行ってたん?」
「それはこっちの台詞だ、忍足。岳人が探してたぞ。」
「俺も跡部を探しとったんやけど。」
「何の用だ?」
「そろそろ俺にもシングルスをって監督に」
「ここで、と何遊んでるんだ?忍足。」
「(ちっ、やっぱ無理か。)遊んでるんちゃうよ。なぁ、ちゃん?」
「はい。真剣に勉強してました!」
「ほう、じゃあ球技大会の企画書は当然終わってるはずだよな?」
「ぎくっ。」
会長。いきなり現れて早々そんなツッコミありですか?
....そうでした。会長は何でもありな人間でございました。
じゃ、何を言っても無駄ですね。はい。
スミマセン。
「.........まだ、終わってない....です。」
「やっとけって言っただろうが。今日中に提出なんだろ?」
「そんなこと言うなら、会長がやってくれればいいじゃないですか!!」
「アーン?何で、俺がそんな面倒くさい仕事やらなきゃいけないんだ?」
「お聞きしますが、アナタ生徒会長様ですよね?」
......ちょっとちょっとその台詞。
聞き捨てなりませんよ。面倒くさいなんて....そんなの
会長が言ってどうするんですか。
そして、副会長に押し付けてどうするんですか。
「まぁまぁ。跡部もそんなカリカリしぃな。ちゃんだって、他にやることあったんやから。」
「髪を耳にかける仕草を練習することか?」
「もしかして会長見てたんですか!?ヒドイ!!」
「見てたんじゃなくて、見えたんだよ。お前、本当に色気ねぇな。」
「うわーん。師匠ー。会長があんなこと言うー!!!」
「よしよし。可哀想に。ちゃんだって、人間性に関しては突っ込みどころ満載のテニス部部長にそんなこと言われたくないよなー。」
「おい。」
........会長はさっきの行動を見ていたらしい。
ちょっとちょっと声くらいかけてくれてもいいじゃないですか!と思うのはあたしの自己主張。
っていうか、恥ずかしいじゃん!そんなところ見られるなんて。
で、はっきり色気がないと言われるのも傷つくじゃないですか。
分かってた。分かってたけど、師匠よりも会長に言われると...傷つくなぁ。
だから、あたしは師匠に泣きついてみる。
すると、何故か妙に優しくなった師匠はあたしの頭を撫でて励ましてくれた。
.....その瞬間、あたしの中では敵じゃなくて味方に変わりましたよ。師匠。
さりげに、一発あの会長に言ってくれちゃったりもして。
このご恩は決して忘れません。
それに比べて、あの生徒会長様は
「会長の部活バカ!!」
「いきなり先輩に向かって何だ、それは。」
「本当のこと言っただけですー。」
「はは、言われたな。跡部。」
「うるせぇ。」
あたしだって言ってやります。本当のこと。
言われっぱなしはあたしの性に合わないんです。
だから、可愛くないのかもしれないけれど。
「お前こそ、もうあんなことするんじゃねぇぞ。見てるこっちが鳥肌立つ。」
「分かりましたよぉ。じゃあ、この企画書仕上げてください。」
「話の筋が合ってないぞ、コラ。」
.........はい、アナタの見てる前ではもうしませんよ。
鳥肌が立った会長も見てみたいと思ったことは別に隠す必要はありませんがそこまで、言われると......もう諦めがつきました。
違う方法で、会長に女として見てもらえるように努力しますよーだ!
師匠に教えてもらった二つ目の方法は諦めますが
アナタに女としてみてもらえるように努力することは譲れませんから!
「......っつーか、跡部も素直ちゃうな。本当のこと言ったりや。」
「はぁ?」
「黙れ。忍足。レギュラー落とすぞ。」
「何ですか、会長!!」
突然にやりと師匠が笑って、会長にそんなことを言った。
会長はと言うと、何故か知らないけれどふいっと顔をそむけて
師匠を脅してる。
あたしには....よく分からない。
だから聞きたい。
本当のことって何ですか?
「おい。。」
「はい?」
「もう、あんなことやるなよ。」
「二度も聞きたくありません。一度で十分です。」
.......そこまで言わなくても、いいじゃんねぇ?
あたしも人間だから、一回言われたら素直に分かるよ。
あたしを何だと思ってるんでしょうかね、会長は。
そんな会長はこほんと咳1つ。
何、会長の威厳を出そうとしているの?
なんて、あたしは思ったけど
会長が出したのは威厳じゃなくて、言葉。
「.......お前は女だって知ってるってぇの。」
しかも、こんな嬉しい言葉。
「師匠!!やりました!!」
「おお、やったな。弟子。」
「いつのまに師弟関係になったんだ、お前ら。」
「それは、内緒やで。なぁ?ちゃん。」
「はい!師匠!!」
「........気持ち悪ぃ。」
ずけずけと
言いたい放題な生徒会長
だけど、たまに嬉しくさせてくれる言葉を言ってくれるから
ちゃんと頑張って、球技大会の企画書終わらせます!!
...........できれば、待ってて欲しいな。終わるまで。
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第一弾は忍足サンです!
空丘のイメージの忍足サンは恋愛を悟っており、素敵な殿方なのですvv
あ、ちなみに空丘の書く忍足さんは例外ですが(笑)
っていうか、このお話。
空丘が勝手に思っていることを書いているだけなので、定かではないです。
ちょっとこの前、友達の髪を耳にかける仕草が色っぽいなと思って書いてみただけなので(爆)
...........ああ、つくづく自分の文章力のなさに悩まされます。(泣)
こんな話ですが、第二弾も読んでくれると...嬉しいですvv
第二段は例のぴょんぴょん跳ねてるあの人になりそうです(笑)
ちなみに空丘はヒロインと会長の関係、結構気に入ってます。