第三訓  本当の災難は忘れた頃にやってくる





「天人との戦において鬼神の如き働きをやってのけ、敵はおろか味方からも恐れられた武神...坂田銀時。我等と共に再び天人と戦おうではないか」
「...え、銀さん?」


正直話の展開についていけなかった。こういうとき、自分の頭の悪さが憎いと思うがそんな場合ではない。あたしは真剣そのものの桂さんと鬱陶しそうに桂さんの話を聞く銀さんを交互に見た。...っていうか、桂さんの話でいくと銀さんも攘夷に関わってた...ってことになるよね。知り合って間もないから当たり前のことなんだけど、全然知らなかった


「......銀さん、アンタ攘夷戦争に参加してたんですか」
「戦が終わると共に姿を消したがな。お前の考えることは昔からよく分からん」


新八君が銀さんに尋ねた質問に桂さんが答え、それから桂さんは銀さんを見る。銀さんはまたため息をつき、天然パーマの頭を掻きながらめんどくさそうに言った


「俺ァ、派手な喧嘩は好きだがテロだのなんだの陰気くせーのは嫌いなの」


そこで一旦言葉を切って、銀サンは桂さんの方に目を真っ直ぐに向けた


「俺たちの戦はもう終わったんだよ。それをいつまでもネチネチネチネチ京都の女かお前は!」
「バカか貴様は!京女だけでなく女子はみんなネチネチしている。そういう全てを含めて包み込む度量がないから貴様はもてないんだ」
ちょっと女貶すのやめてもらえます?
「バカヤロー。俺がもし天然パーマじゃなかったらモテモテだぞ、多分」
「何でも天然パーマのせいにして自己を保っているのか。哀しい男だ」
「哀しくなんかないわ。人はコンプレックスをバネにしてより高みを...」
アンタら、何の話してんの!!


新八君、ナイスツッコミだよ。本当新八君の言う通り。何で違う方向に持っていくんだよ、さっきのシリアスムード拍子抜けじゃん。それに女はみんなネチネチしているっていう桂さんの発言がひっかかるんですけど。女がみんなネチネチしてるわけじゃないよ。それはごく一部分の人だって。少なくともあたしは違う。あたしはたとえ彼氏が浮気をしても怒らないよ


「俺達の戦はまだ終わってなどいない。貴様の中にとてまだ残っていよう、銀時...」


ちょっとギャグムードが流れたかと思ったら、すぐにまたシリアスムードに早変わりをした。何て切り替えが早いんだろ。桂さんはまた先ほどのように深刻そうに物語っている。銀さんに訴えかけるように言うその言葉にどんな意味があるのかはある程度は予想がついた


「国を憂い共に戦った同氏たちの命を奪っていった、幕府と天人に対する怨嗟の念が...」


戦が終わらない理由は絶対にあって。それは大概怨みだ。勝手に国を変えていった天人に彼らが憎しみを感じないわけがない。天人の力を恐れ、不平等な条約を締結し、侍を見捨てた幕府を怨まないわけがない。ましてや大切な仲間を奪っていったとなれば、さらに怒りの矛先はそちらに向くに決まっているだろう


「天人を掃討し、この腐った国を立て直す。我等生き残った者が死んでいった奴等にしてやれるのはそれぐらいだろう」


桂さんはそう言って、今度は本当に銀さんに剣を差し出した。銀さんはというと、先ほどまで桂さんに向けていた視線を外して俯く。しかし、それを気にしていないのか、はたまたその躊躇いを肯定と受け取ったのかは分からないが桂さんはまた言葉を続けた


「我等の次なる攘夷の標的はターミナル。天人を召還するあの忌まわしき塔を破壊し、やつらを江戸から殲滅する。だがアレは世界の要...容易にはおちまい。お前の力がいる、銀時」


言葉を切って、挑戦するような目で銀さんを見る桂さんはとても真剣だった


「既に我等に加担したお前に断る道はないぞ。テロリストとして処断されたくなくば俺と来い。迷うことはなかろう。元々お前の居場所はここだったはずだ」
「銀さん...」


あたし達はどうしていいか分からずに銀さんを見たが、銀さんは黙ったままだった。何を考えているのかはさっぱり読めないから厄介だ。何とも言えないが、一つ推測できるとしたら銀さんの中にはまだ『何か』があるのかもしれない

バン


「!!」


と、その時突然桂さん達がいたところとは違う襖が吹っ飛ばされて、あたしの方に飛んできた。あたしは思わず避けて、何事かとそちらの方を向けば、黒い服を着た男が数十人ほどずかずかと入ってきていた。手には幕府関係しか持つことが許されない真剣を手に握っている男もいたり、またバズーカという非日常的な武器を肩に担いでいる男もいた。一体誰だろうと思っていると、真ん中にいる黒い髪をした目つきの鋭い男の人が叫ぶ


「御用改めである。神妙にしろ、テロリストども」
「しっ...真撰組だァっ!!」
イカン、逃げろォ!!
1人残らず討ちとれェェ!!


桂さんの声で銀さんは目の前にある襖を蹴破り、それから新八君、あたし、神楽ちゃん、桂さんの順で続く。何故逃げなきゃいけないのかはよく分からなかったが、逃げなきゃいけない状況にいることは確かだった。ここは建物内だが、廊下は走ってはいけませんよと言ってる場合ではない。走らなきゃ、あの真撰組と言われた黒い服来た男の人に斬られてしまう。あたしは走りながら、ちらりと後ろを見てみると、やはり攘夷志士と真撰組がやり合っていた。もちろんあたし達を追っかけてくる真撰組もいる。...っていうか、真撰組って何?!


「なななななんなんですかあの人ら!?」
「武装警察『真撰組』。氾濫分子を即時処分する対テロ用特殊部隊だ」


新八君がテンパりながら尋ねたのに対して、桂さんが答える。成る程、あのチンピラみたいな人達は江戸の警察な訳ね。警察だから、攘夷志士である桂さん達を捕らえにきたというわけか。...で、その人達にあたし達は攘夷志士だと勘違いされていると


......


え、これはこれでヤバくないですか。命拾いしたと思ったのに、また命狙われてるじゃん


「厄介なのにつかまったな。どうしますボス?」
だーれがボスだ!!お前が一番厄介なんだよ!!


桂さんが銀さんの横に並びながら銀さんのことをボス扱いし、銀さんは半分キレながら思いっきりツッコむ。走りながらでも余裕ありまくりだなあとか思っていると、銀さんと桂さんの間に神楽ちゃんが入って、桂さんに親指を立てたのを見せながら言った


「ヅラ。ボスなら私に任せるヨロシ。善行でも悪行でもやるからには大将やるのが私のモットーよ」
オメーは黙ってろ!!なにその戦国大名みてーなモットー!


...神楽ちゃん。本当ある意味すごいわ。この状況でよくもこんな台詞が言えるよね。まあ、それにツッコむ銀さんも漫画的に頑張っているっていうか。正直あたしは体力がないので走るだけで精一杯だから、少しその有り余っている体力を分けて欲しいな、なんて思ったりするんですが


「オイ」


その時、低い男の声がした。あたしは走ることだけに集中してて周りのことを見ていなかったのが悪く、ぱっと横を見るといつの間にいたのか分からないが、男の人があたしに剣先を向けているのが目に入る


!!」


ヤバイ

男の人に気づいてあたしの頭の中に咄嗟に浮かんだのはその3文字だった。思わず身体が固まり、一瞬動きが止まったあたしの肩辺りを誰かがぐっと掴んで斜め下に圧力をかけたので身体は前へ傾き、あたしはそのまま崩れるように床に倒れこむ。床に手をついた痛みで、はっと状況が飲み込めたあたしが後ろを向くと、銀さんが伏せていて、先ほどあたしに向けられていた剣は丁度銀さんの真上にある状態だった。そこであたしを前に押しやったのは銀さんだということと、その剣を握っているのはよく見るとさっき指示を出していた黒髪の男の人であることに気づく


「銀さん!!」
「逃げるこたァねーだろ。せっかくの喧嘩だ。楽しもうや」
「オイオイ、おめーホントに役人か。よく面接通ったな。瞳孔が開いてんぞ」


銀さんは立ち上がりながら、ジョークを交えつつ男の人に向かって言う。それを聞いた男の人は少しむっとしたように眉を顰めて言い返した


「人のこと言えた義理かてめー!死んだよーな瞳ェしやがって
「いいんだよ。いざという時はキラめくから


あたしは立ち上がり、「逃げようかな。でも銀さん残していくのもなあ。元はといえば、あたしのせいだし」と考えている間になされるこんな会話。この状況で何て会話をしてるんだろうと思いながら、ふと何気なく横を見ると、バズーカを持った真撰組の茶髪の男の人がいて、そのバズーカの口は間違いなくこちらに向けられていた。これはマズイ


「土方さん。危ないですぜ」
「!」
「危ないっ!!銀さん!!」


その直後発された大きな爆発音に構わず、あたしは銀さんの腕を掴んで神楽ちゃん達が逃げていった方向へと走った。っていうか、うわ、煙臭いし、目が痛いんだけど!あと、後ろから「うおわァァァ!!」って声した真撰組の人ははたして大丈夫なのだろうか


「おい、。お前、何で早く逃げなかった?」
「だって、銀さんはあたしを庇って...って、え?


銀さんがあたしに話し掛けてきたので、後ろを見ながら理由を言おうと思ったけど...え?と思わず素っ頓狂な声を出してしまった。いや、だって...なんか銀さんヤバイことになってるもん。頭が。もう天然パーマを通り越して、アフロに近いっつーか...


「...何だよ、オイ」
銀さん、頭えらいことなってますよ
「はあ?...って、嘘!マジでか!髪の毛、チリチリじゃねーかァァァァ!!!


あたしの反応を見て不審に思った銀さんが尋ねてきたので、あたしが正直に答えると、銀さんはそれを聞いて、あたしに掴まれてない方の手で頭を触る。おそらくその感触に違和感があったようで(そりゃそうだろう)銀さんはありえないといった表情をしながら叫んだ


「こっちだ!銀時!...と連れ!」
名前呼ばれないのって寂しいですね、なんか


角を右に曲がったその時、ある部屋から桂さんがあたし達の方を見て手招きをしてこう叫ぶ。そういやまだ名乗ってなかったなと思いながら走るスピードを上げて、あたしと銀さんはその部屋になだれ込むようにして入ったのと同時に襖が閉められ、待っていましたと言わんばかりに攘夷志士の男の人達が襖の前に箪笥やらダンボールやらを置き、入り口を封鎖した

部屋の中ではすでに神楽ちゃんと新八君がいて、あたしは新八君の隣に座り、銀さんは神楽ちゃんの隣に座った。新八君は頭がパンチパーマになった銀さんを見て「髪増えてない?」と苦笑し、神楽ちゃんが銀さんの頭を「あーあ」と言いながら触っていると、襖の向こうから声が聞こえた。真撰組が襖を隔てた廊下にいるんだ


「オイッ、出てきやがれ!」
「無駄な抵抗は止めな!」
「ここは15階だ。逃げ場なんてどこにもないんだよ」


うわー、本当にピンチだよ。っていうか、いつの間に15階に来たんだろ。階段を登った記憶も必死すぎてないんですけど。でも、真撰組の言うとおりここが15階だったら確かに逃げ場なんてどこにもない。今のあたし達は袋の中の鼠だ。いくら今はこの一室の入り口を塞いでいるからといって、それを壊されたら終わり

つまり袋を開けられたらいとも容易く捕らえられてしまう

ヤバイなあと心底思いながらふと桂さんの方に目を向けると、丁度桂さんは小さなため息をついていた。それから桂さんは懐に手を突っ込んで丸い物体を取り出す


「?そりゃ何のまねだ」
「時限爆弾だ」
「え?!爆弾...ですか?」
「そうだ。ターミナル爆破のために用意していたんだが仕方あるまい。コイツをやつらにおみまいする...そのスキに皆逃げろ」


桂さんが言い終わったか終わらないうちに銀さんは桂さんの胸倉をいきなり掴んだ。その拍子に桂さんの持っていた爆弾が下にゴトっと音を立てて落ち、その銀さんの行動に攘夷志士の1人が「貴様ァ、桂さんに何をするかァァ!!」と叫ぶように言ったが、銀さんはそんなのお構いなしに桂さんを真っ直ぐ見据えて言う


「......桂ァ。もうしまいにしよーや」


そう言った時の銀さんはとても真剣で、あたしはごくりと唾を飲む。さっきも感じたんだけど、銀さんが真剣になると圧倒されるような雰囲気に飲み込まれそうになる。ちらりと見ると、新八君も真剣な様子で銀さんと桂さんを見ていて、攘夷志士の人達も桂さんに無礼を働く銀さんに手を出せず、黙ってそれを見ていた。神楽ちゃんは...って何してるの?さっき落ちた時限爆弾を拾って、何してるの?


「てめーがどんだけ手ェ汚そうと死んでった仲間は喜ばねーし、時代も変わらねェ。これ以上うす汚れんな」
...あの、神楽ちゃん何してるの?
、これ押したらどうなるアルか?
いや、押さない方がいいと思うよ。っていうか、神楽ちゃん。空気読もうよ
「うす汚れたのは貴様だ、銀時。時代が変わると共にふわふわと変節しおって。武士たるもの己の信じた一念を貫き通すものだ」
じゃあ、これは?
いや、だから空気読もうって。そんな空気じゃないでしょ。明らかシリアスムードじゃん。ってかあー、もーいい。ちょっとあたしに貸して
「お膳立てされた武士道貫いてどーするよ。そんなもんのためにまた大事な仲間失うつもりか」


シリアスムードをなるべくぶち壊さないように、小声で神楽ちゃんに話し掛けると、神楽ちゃんもそこは状況を察したのか、小声で返してくれた。っていうか、本当にいじくるのやめようよ。下手にいじくって作動したらヤバイし。神楽ちゃんがこのまま持ってると絶対に作動しちゃうと直感で思ったあたしは神楽ちゃんから時限爆弾を受け取ろうとしたのだが、神楽ちゃんはそれに応じない


何でアルか?
いや、何でって...
ん?このボタンは何ネ?
「俺ァ、もうそんなの御免だ。どうせ命張るなら俺は俺の武士道貫く。俺の美しいと思った生き方をし、俺の護りてェもん護る」
下手に押さない方がいいと思うのね、あたし
ポチっとな
話聞いてた?神楽ちゃん
...あれ?何か動き出したアル
ええ?!


せっかく桂さんや銀さんが真剣になって、特に銀さんなんかめちゃくちゃカッコイイ言葉言ってるのに、神楽ちゃんは本当に空気が読めないコらしくまだ時限爆弾をいじくっているので、あたしは止めさせようとしたのだが、神楽ちゃんがあるボタンを押してしまったので、時限爆弾がカチカチと音を立てて動き始めてしまったではありませんか。ほら、あたしの直感は正しかったじゃない!


「神楽ちゃん、ヤバイよ。これ、絶対作動しちゃったよ」
「銀ちゃん」
「?」
「コレ...いじくってたらスイッチ押しちゃったヨ


神楽ちゃんは普通に失敗しちゃったと可愛らしく笑いながら頭を掻きつつ、とんでもないことをカミングアウトした。さっきまでとはまた違う空気が流れる。新八君は力なくははっと笑い、桂さんは心底驚いたような表情をし、あたしはというと冷汗をかいているのだろう。ただその中で1人、銀さんは至って冷静だった


「神楽。それこっちに渡せ」
「はい、銀ちゃん」
「おう...」
「銀さん?」
「...お前ら、一気に行くぞ」


銀さんの言葉の意味をその場にいた一同全員が理解した。銀さんは大きく空気を吸い込む



「逃げろォォォォ!!!」



銀さんの掛け声(?)を合図に新八君は持っていた木刀で、銀さんと神楽ちゃんは足で入り口を塞いでた箪笥やらダンボールやらを蹴飛ばして、入り口を開けた。あたしはその3人の後に続く(だって武器持ってないし)(そりゃ蹴破れるけど、足痛くなるし)入り口にはたくさんの真撰組がいたが、突然あたし達が部屋から出てきたのに驚いたようで、皆固まっていた


「なっ...何やってんだ。止めろォォ!!」
止めるならこの爆弾止めてくれェ!!爆弾処理班とかさ...なんかいるだろオイ!!


アフロになった銀さんがクワッと目を見開いて、爆弾を前に出す。その時もうすでにリミットは10秒に差し掛かっていた。その爆弾を見て、真撰組達はどよめき、それから逆に逃げていく


「おわァァァ爆弾もってんぞコイツ」
ちょっ、待てオイぃぃぃ!!
「銀さ..え?」


逃げた真撰組を銀さんは追いかけるように走っていったので、思わず名前を呼ぼうとしたところ肩をとんと叩かれた。何かと思って見ると、あたしの肩を叩いたのは桂さんだった


「名は何と言う?」
「え、あ、あたしの名前ですか?えっと、です。
...覚えておこう。今日はすまなかったな。銀時にもそう伝えといてくれ」


そう言って、少し困ったような、申し訳なさそうな、でも柔らかな表情を浮かべた桂さんを見て、こんな表情も出来るんだとあたしは思う。男の人に対してはあまり褒め言葉にならないかもしれないけど、桂さんはとても綺麗で、その手に爆弾なんて似合わない。それでも、手に持たなければならない理由があるんだね


「あ、はい。って、桂さんはどちらに?」
「俺は屋上から逃げる。今ここでアイツらに捕まるわけにはいかないのでな」
「桂さん!早く!」
「ああ...じゃあ、また会おう。


攘夷志士の男の人に呼ばれた桂さんは、あたしにそう言い残して背を向けて走っていった。綺麗で長い髪が揺れるその背中には、目には見えないけど桂さんが感じている『使命』を背負っている。国を救う、やり方はちょっと乱暴で過激かもしれないけれど、それでもそんな大きな事を口先だけじゃなく実行しているところが素直にすごいと思えた


...って


「そんな場合じゃない!銀さん達は!?」


はた、と思い出す。そういえば銀さん達どうなったかな?無事に爆弾処理できたのかな?!そう思って銀さんが走っていった方を見ると、俄かに信じられないものが目に入ってきた


「ほあちゃアアアアア!!」

「ぬわァァァァァ!!」


神楽ちゃんが傘をバットに見立てて、銀さんという名のボールを思いっきり打っていた。いやいや、ちょっと待ってよ。神楽ちゃん!銀さん、ヤバイことなってんじゃん!


「銀さん!!」


銀さんの身体がそのまま飛ばされ、窓ガラスを突き破り、外へと放り出された...よね?ちょっとこれは何でもマジでやばいんじゃないですかと思い、ダッシュで銀さんが外に放り出された場所へと走ると、神楽ちゃんと新八君がそこにいて、あたしが2人の元に駆け寄った瞬間、大きな音がした



ドガァン



...どうやら、時限爆弾が爆発したらしい。それは荒々しい花火のようで、煙をあたりに撒き散らす。煙のせいで銀さんの姿は見えないから無事かどうか分からないけど...無事でありますように...!


「ぎっ...銀さーん!!」
「銀ちゃん、さよ〜なら〜!!」
「銀さーん!大丈夫ですかーっ?!」


あたし達3人は下を覗き込みながら、それぞれ叫ぶ。すると、次第に煙が薄くなっていき、下の様子が分かるようになってきた。前の建物の輪郭がはっきりしてきて、垂れ幕の字もちゃんと見えるようになってきたと思いきや、何と銀さんは垂れ幕にしがみついているではないですか


「...銀さん」
「良かった、無事みたいですね」
「銀ちゃんならやってくれると思ったアル」


銀さんの状況はどうであれ、頭以外は無事な銀さんを見て、あたし達はほっと安心し、胸を撫で下ろす。っていうか、本当タフな人だよね。あんな無茶な爆弾処理をして無事だなんて...本当、すごい人だと思う


「オイ」


なんて思っていたらいきなり肩に手を置かれて振り向くと、そこには真撰組の人達がずらりと勢ぞろいしていた。あたしの肩に手を置いている茶髪の男の人(確かバズーカぶっ放してた人)はにやりと性質の悪い笑みを浮かべながら言った言葉にあたしは思わず固まる


「ちょっと署まで来てもらうぜィ」


...そういや、真撰組の人達のこと忘れてた




⇒04






池田屋事件はこんな感じでまとまりました(え)なんか絡ませ方は微妙ですけど、許してください。今回はとりあえず桂さんに名前を覚えてもらいたかっただけです(ぶっちゃけ)

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